42

スポーツをTVで見て楽しむことがほとんどなく、
(さんぽ道のカテゴリーにスポーツが無いことにも、自分で呆れます)
それぞれのスポーツのこともよく分かりません。
でも、世間で騒がれると情報がたくさん飛び込んできて、
思わず試合に目を奪われることも多いです。
そして、勝者にも敗者にも戦いのドラマがあったことに感動します。
そんな中、注目されていた大坂選手のマスク。

彼女の生い立ちから栄光までの年月の中で、
最も社会に問いかけたいものがこの黒いマスクに込められていたのでしょう。

スポーツとはあまり縁が無い私ですが、
常に映画を(主にハリウッド映画ですが)配信サービスで観ています。
そして感じます。米映画には人種差別問題を扱ったものがほんとうに多いこと。
なので、あえて意図して選んでいないのに、
人種差別問題を根底にストーリーが展開する映画をたくさん観ていました。

つまり、それほど日常的なことだということ。
そして、向かう方向が違う両者の人々にとって、常に意識している問題なのだということ。

それは、米国の人種差別問題だけではなく、
どの社会にも存在する、人々の心にある「自分は正義だ」という優越感にほかならない。
そういう問題にも、映画は問いを投げています。
もちろん、プロデュース側は商売を考えてのことではありますが。

また、大好きだった「風と共に去りぬ(1939年制作)」が
今になって、黒人差別的な映画だとして配信停止になったりしました。
え?!と驚き、頭の中で映画を振り返れば、
確かに、あたりまえのように白人に仕える黒人たちがいて、
スカーレットたちはその上に立ち、優雅な生活を暮らしていましたから、
差別的な映画としてのターゲットになったのでしょうか。
小説も映画も、素晴らしいと思っていたのに、ショックでした。

ずいぶん前にAmazonプライムビデオのウォッチリストに追加していた「42」という映画を昨日観ました。
追加した時は、黒人差別問題のことは頭になかったですが。
見終わって、とても良い映画だったので、さんぽ道にも紹介したくて。


「42」 (邦題:42 ~世界を変えた男~)
2013年公開
https://youtu.be/toNYuaZpd84
アフリカ系アメリカ人初のメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンを描いた作品です。
その時代、白人だけの大リーグで、黒人が試合に出ることがどれほど困難なことだったか。
彼は、始めは1945年にニグロリーグに入団
(二グロリーグというリーグ戦があることさえ知りませんでした)
やがて、ドジャースの会長(ハリソン・フォードが演じました)が彼をスカウトし、あらゆる辛苦を乗り越えて殿堂入りを果たし、
ロビンソンの背番号「42」は、大リーグで唯一の全球団共通の永久欠番となりました。

根深い差別の憎悪と嫌悪を浴び続けた者、
そして差別を抱き続け排除しようとした者。
それぞれが抱えた痛みと心の変化は、
やがて人々の記憶に永遠に刻まれる物語となったのでした。

2020年8月28日 主演のチャドウィック・ボーズマンさんが亡くなられました。
この映画で初めて見ましたが素晴らしい演技と笑顔。残念です。

ANNIE/アニー

2014年公開のミュージカル映画です。
舞台を現代のニューヨークに移し、いつか両親に再会できる日を信じてけなげに生きる少女の夢は叶うのか?
出演は、ジェイミー・フォックスとキャメロン・ディアス。
そして、10歳の少女アニーを演じたクワベンジャネ・ウォレス
(舌噛みそうだし、絶対に覚えられない)がとても良かった。
音楽もダンスも、ストーリーも、ひたすら楽しかったし。

昔、昔・・・(30年以上も前?)
日本の舞台で演じられた「アニー」の第1回公演(1986年)と第3回公演(1988年)を見に行きました(青山劇場)。
小学生だった長女と次女のためにチケットを取って。
その時(1回目)舞台に立った配役が、財津一郎、夏木マリ、尾藤イサオ、
そんな豪華で最強のメンバーだったのを懐かしく思い出しました。

こちらの2014年の映画は、話はかなり違っていますが、楽しさは倍増。
唄もダンスも、超素敵!

ジェイミー・フォックスの役は市長に立候補中で選挙前の大富豪。
潔癖症で子供も嫌い、興味のあるのは仕事と市長選のことだけ。
そんな彼がどんなふうに変化していくのか、そこがワクワクだった。
素敵な映画を忘れないうちに、ここに書き留めておきます。

DANCE

1986年に発売されたアルバムの収録曲。代表曲の一つ。
2020年に再レコーディングされてもうすぐシングルが発売です。
発売前に、レコーディングの映像が公開されました。
レコーディングのビデオは珍しい。しかもとてもかっこいい。
ので・・・(^^ゞ

ただ・・・ ショートバージョンなので、最後まで無い(涙)
シングルCDが発売されて少ししたら、1曲まるごとがアップされることを期待して。

ジェイミー・フォックス

ひとりの黒人俳優の作品ばかり紹介しています。
興味のある人がいるとちょっとうれしいけれど・・・

●2006年公開の「ドリームガールズ」
https://youtu.be/FuOkwTBz7ZU

誰が出ているかも知らず、どんな映画かも知らず、ミュージカルとも知らず。Amazonで視聴。
見ながらだんだんわかってきました。
ダイアナ・ロスとシュープリームス(スプリームス)がモデルになっていたこと。
主演はあのビヨンセ(きれいでした)、そしてエディー・マーフィーもすばらしくて、モータウンサウンズを堪能しました。
音楽だけではなく、やはり黒人差別が根底にあったり、人を愛する心、栄光をもとめる人々の葛藤、などなど。
ミュージカルと言ってもまったくミュージカル的ではなくて、心が口から出る時にソウルとなって、観ている人の胸を掴みます。

そして、見終わったあとに妙に気になった俳優がジェイミー・フォックスでした。

●2020年2月公開「黒い司法 0%からの奇跡(JUST MERCY)」
https://youtu.be/bbnKiKjOVK8
今年です。でも公開時は映画のことは知りませんでした。

黒人差別が強く残るアラバマ州、1980年代にあった実話を元にしています。
死刑宣告された黒人の冤罪をはらして正義を貫こうとする黒人弁護士の戦い、死刑囚たちとの心の交流、無罪と知りつつも黒人へ罪をかぶせることに何とも思わない白人の検察側、陪審員、また裁判そのもの。
重たいテーマの映画ですが、司法映画としてハラハラ、悔しい、がんばれ、と思っているうちに2時間強があっという間に終わってしまいました。
「黒人は、生まれながらにして有罪だ」とつぶやく死刑囚ウォルターに、胸が苦しかったです。
今でも少しも変わらない。かの国の黒人差別・・・ いえ、人類がもっている人種差別という業・・・

それぞれの俳優が魅力的でしたが、冤罪の罪をかぶっている黒人死刑囚ウォルター役だったのが、このジェイミー・フォックスでした。

●2004年公開の「Ray/レイ」
https://youtu.be/KyXqn3sxrJg

あのレイ・チャールズの人生を映画化した作品。
ジェイミー・フォックスはレイを演じてアカデミー賞主演男優賞をとりました。
ソウルミュージシャンとして成功しながらも、盲目、弟の溺死事故のトラウマ、人種差別、女性、ドラッグなど壮絶な人生を送ったレイの人生を、ジェイミーが乗り移ったかのように演じていました。
ピアノも歌もすべて吹き替え無しで演じたそうです。
その動き、歩き方、何から何まできっとレイそのもの。
レイ・チャールズを好きだったわけではないけれど、懐かしい歌が流れると胸がせつなくなりました。
レイの人生そのものが切なすぎたせいもあったのかも。やりきれないほどに。

●そして、ジェイミー・フォックスが出演しているというので有料レンタル(299円だけど)で見たばかりの映画。
2013年8月公開の「ホワイトハウス・ダウン」
https://youtu.be/CJp3GV3igNE

超アクション映画ですが、でも、ただ激しいだけのパニック映画ではないです。
ユーモアがあって、ハートウォーミングで、楽しさもいっぱいで、そしてもちろん最後までハラハラドキドキ。
久しぶりに、こんな映画を観ました。

ジェイミー・フォックスが現職黒人大統領のジェームス・ソイヤーを演じ、ホワイトハウスが占拠されてしまう危機に、偶然居合わせていた主人公のジョン・ケイルとともに立ち向かいます。
この大統領の描き方がいいのです。英雄みたいに強くなく、でも戦っているうちに逞しくなってくる。
随所に、後に続くカギが仕組まれていて、実はレンタル中にもう一度見て、見逃していた細かいサインなどを確認しました。

さて次は、「アニー」に出演しているというので、近々観てみよう。
とにかく、どの映画もすべて違う。役によってまるで別人でした。
すごいな~ そういう俳優。
イケメンではないのに、なぜかその演技に惹かれる俳優です。

暑すぎです

今日の暑さは一段と殺人的だった。
そんな中でもウォーキングしている元気なおじいさんたち(友達ですが)もいる。
呆れるばかりですが、私はそんなことしません。
庭に降りただけで、ぼーっとなったので、
慌てて家に引っ込んで、午後からは長めの映画を観ていました(^^ゞ

日陰に置いてあった温度計は37度を超え、
芝生に置いてみたら、すぐに39度になりました。
こんな日に庭仕事したら、死にます・・・きっと。

映画は、このところ続けて黒人差別に関わる話を2本。
同じ黒人の俳優が出演していて、その俳優の演技が観たくて、
どちらも少し重たいテーマの映画だったけれど、
そしてどちらも、Amazonプライムでは有料のレンタルだったけど、
観てしまった。良かった!
「黒い司法 0%からの奇跡」と「Ray」(レイ・チャールズ)です。
俳優はジェイミー・フォックス
映画の話はまた書きたいです。
暑くてダウンしかかってるから、文章をまとめる気力が足りない・・・

朝、庭に水を撒こうとホースを見たら・・・
こんなところで羽化したんだ。
樹木につかまって羽化したかっただろうな~
「え~? これ、なんだ~? あ~もう間に合わない」
って言いながら羽化したかも。かわいそう・・・

風の勲章

明日は8月15日 終戦記念日です。

戦争ですべてを失い、目に入るものは焼跡ばかり。
その灰の中から飛び立った少年は、どう生きていったのだろう。
そして、世の中はどう変わっていったのか・・・
初めてこの曲を聴いたときは、鳥肌がたちました。
その時の思いを久しぶりに味わっています。

明日の特別な日に合わせて動画が公開されました。

こんな曲ばかり歌っているからと(もっといろいろな曲があります)
さぞかし、MCでは政治的な発言が多いのだろう・・・と思われるかも。
まったくNO!です。
曲を聴いて、聞いた人がそれぞれを思ってくれればいい、と。

人はそれぞれ、思いも考えも違うのです。
自分の意見を押し付けない、何が正しいのかと問うこともない。
それでも、聴く人々の心はたかまり、一緒に大声で歌うのです。
そんなコンサート・・・ また行きたいな~ (^^ゞ

♪焼跡の灰の中から強く高く飛び立った
♪1945年打ちのめされ砕けた心のまま

♪1945年焼跡から遠く飛び立った今


曲を何度も聴いていると、焼け跡から飛び立ったのは少年ではなくて、
この日本という国なのだ、と思い至ります。
破壊しか生まない戦争が終わったあとで、日本という国はほんとうにその痛みを乗り越えられたのか・・・
今となっては、疑問符しか思い浮かびません。
それでも、私は太陽の差す場所でのうのうと生きてきました。
それが、いつまで続くかと疑問さえ抱かないままに。
ただ、愛する者たちがずっとずっと笑顔でいられることを信じて・・・

8月6日を前に

明日の8月6日に合わせて、動画が公開されました。
タイミングを失わないように、今夜のうちにさんぽ道にも。

動画を載せてもだ~れもみない・・・なんてひとりで拗ねていましたが、
ちゃんと確認いたしました。一人は完璧に見てくれています。
ありがとう!
だから、今回もきっと見てくれる。
でも、たいていは素通りしてしまうことは分かってるので、
今回は、写真まで載せちゃう(^^ゞ 無理やり見せる(^^;)

♪切り裂いた白い光 黒い雨

♪あまりに尊い犠牲払った

♪押し寄せる高波に砕けた未来

♪あまりに多く血が流された

あの夏の日の原爆を、あの津波によって破壊された原発事故を、
そして、今も地球上のあちこちで終わることのなく続く戦争を、
人間はどうして同じ過ちを繰り返し続けるのかと、
そんな叫びが胸をえぐる楽曲です。

雨の日のささやきを

6月最後の日に届いたメールには、
YouTube動画をアップしたお知らせが入っていました。
朝から雨の降るうっとうしい日でしたが、
雨にピッタリの曲に、うっとうしさも吹き飛んだ(^^;)

古いPCモニターですが、全画面表示しても、
フルサイズでアップされた動画はものすごく鮮明でした。
しかも、大好きな曲。
去年のライブでは、それまであまり演奏したことのない曲もいくつかあって、
この曲もそのひとつでした。だからすごくうれしくて。

この空間に行けるのはいったいいつのことだろう。
近い日に、かならずまたコンサートが開催されることを、
ただ祈るばかりです。

良い曲です・・って、
動画を再生する人はいないとは思いつつ、載せる・・・(^^ゞ

犬の心と人の心

このところ、以前にもましてスローペースになったKindle読書。
どうしてだろう。ベッドに入ると、脱力感に抱かれて眠りの海にまっしぐら。
なので、本の話題は久しぶりになりました。

「犬心 いぬごころ」伊藤比呂美著
著者のことはまったく知りませんでした。
Kindleの☆の数やレビューを見て、読んでみようとクリックして、
それでも、読み始めたのはダウンロードしてから大分経っていました。

面白かった! ほんとに。

読み始めたときは、ああダメだ、しっぱいかも・・・挫折?
それでも眠りの海に漂う直前まで、少しずつ読んでいました。
やがて、いやこれは、この著者はただものではない・・・とやっと分かって、
そこから、著者の検索をしたりして(情報収集、遅いです)

老犬である大型のジャーマンシェパード、タケを看取るまでの、
なんとも壮絶で、(家中うんこまみれの・・・という感じ)
そして、なんとも乱暴なのに、愛しくて、優しくて。
また、老犬の最期の時までの話と、2匹のパピヨンとの生活を語りつつ、
子供たちとの日々、すでに見送った父との最後の時期を重ねて、
人も犬も、生あるものの愛しさを、溢れる言葉で綴られている、
とはいえ、言葉は超乱暴だけど。すごかった・・・ 温かかった・・・

※犬の写真はネットからお借りしました。著者が飼っていた犬とは違います。

心に響いた、いろいろな言葉や文章がたくさんあったので、
これが一番ではないのだけれど、
母って?との難問をサラリと解いていたので、うなってメモしていました。
(書き留めるのはいつもiPhoneの「メモ」です。優れもののメモアプリ!)

誰かの生きるを全面的に引き受ける人
それが母の定義

そうだ! 誰かの「生きる」をまるごと引き受けるのが母なのだ、
ものすごく納得。
親も子供もそして犬たちも、母はまるごと引き受ける。
なんの条件もなく、あたりまえのように、その生をまるごと・・・

そして、少し違うのだけど、
本の終わりに寄せた町田康さんの文章にまたまた、すごく納得。
常々、「うちの犬はバカだから」という人の言葉に、聞く方の私が傷ついていました。
なぜ私が傷つくのか、考えたことなかったけど、そう、そういうことだった。
あなたの犬はバカじゃないのよ、ね。

水が方円の器に随うように犬は飼い主に随う。なので、飼い主が善く飼えば犬は善い犬になるし、悪く飼えば悪い犬になる。したがって、「うちの犬はバカでして」と言っている人がいるが、それはすなわち、「私はバカである」と公言しているのと同じことなのである。
町田康

※言葉辞典から・・・「随う、とは」
「従う」は 広く使える。 「随う」は 偉い人に随行する という意味。
「順う」は 言うことを聞く という意味。 「遵う」は 準拠する という意味。

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複雑な思い

コンサートツアーが中止になりました。
本当は、今年の秋、11月からツアーがスタートする予定で、
5月初めには、「ツアー開催の準備をしている」とのニュースが届いていました。

でも、この状況で開催は無理ではないの?
もし、感染予防の対応を取りながらコンサートを開催することになったら、
私はどうする?と・・・

私よりははるかに若い人たちの中に混じってコンサートに行くのは、とても厳しい。
でも、貴重なコンサートに行けないで我慢するなんて、そんなの悔しすぎる。

だから、中止になってほしい。延期になってほしい・・・と
心の隅で、思っていたのでした。

やはり、この状況では、たくさんの人が集まって、
大声上げて歌って踊るようなコンサートは無理でした。
ツアー開始の時はいつだろうか。
そして、本人やバンドメンバー、スタッフたちはどんな思いでいるのだろう。
複雑な思いで、「中止します」の文字を見つめていました・・・