隣の駅に用事があって出かけました。 用事を済ませればすでにお昼。 初めて寄ったのはヤマダ電機の大きなビルの横にあった、 「上島カフェ(上島珈琲のカフェ)」でした。
そこでランチしていると、 ん?目の前にあるこの道って、あの道だ!
ランチを済ませ、ちょっと歩いてみようと、その道へ。 まぎれもなく、あの道です!
この細い川沿いの道。 私が毎日歩いていたころは、もちろんビルなんてどこにもなく、 畑や緑地、そして住宅などの間に続く細い道。そしてここが駅への近道。 高校や大学へ通うため、冬などまだ暗い時間に、速足で通った道。 思わず、先へ先へと足が進みます。
あの頃は、もっと遠いと思っていたこの道も、 両側が賑やかになって明るくて、すぐに幹線道路に出ました。 出たところには、広くて大きな資生堂大船工場があったのでしたが・・・
その資生堂工場は2015年に閉鎖になって、あとはマンションになりました。 車でこの前を通り抜けることはあるけれど、 こうして歩くのは、引っ越してしまってから初めてです。 頭の中で、資生堂工場などの昔の風景がぐるぐると回ります。
そうだ! 青木神社だ! 道の途中に神社があります。お詣りしていこう、と即決。
私がこの地にいたころは、青木神社は、昔話に出てきそうな、 うっそうとした森に囲まれ、暗くてじめじめしている場所で、 時の流れからほっておかれたような祠(ほこら)だけの小さな神社でした。 住んでいた家の裏からたどれましたが、恐ろしくてあまり近寄らなかった。
それが!
苔むして壊れそうな石段が、今はきれいなコンクリートの階段に。 120段ですが、苦しくなるとちょうど休憩できる見晴らし場所があり、 一息入れながら登りました。
あの頃とは雲泥の差。押しも押されぬ神社です。 ほんと、立派になったのね~
神社でお詣りを済ませ、自宅のあったところへ向かいます。 竹藪の中にある獣道のような道だったところも、 きれいに整備されていました。
駐車場もあるし。
そして出たところが、私が若い若いころに住んでいた住宅地。 今は大きなマンションになっていますが、ここに8年ほど住んでお嫁に行きました。
この坂を(まだ下の方にも続きます) 重たい鞄を持って毎日通っていたんだった。
懐かしさに引かれて、思いもよらぬ散策。 自分が確かに存在し、生きて、呼吸をして、過ごしていた時間と場所。 そんな年月を確認しながら、 松竹大船撮影所の跡地のイトーヨーカドーに立ち寄ってから、 また駅へともどり、帰路の電車に乗りました。
思わぬ良い日になりました。