暗いところで…

警察小説を夢中になって読み続けていたので、
小休止して、いろいろなジャンルの小説をKindleで味わっています。
(写真はiPadのKindleアプリなので、手元のKindleとは違いますが)
先日読み終えたのは「暗いところで待ち合わせ」

幻冬舎 、2002年4月の出版ですからずいぶん前の話題作品です。
作家は乙一という若い男性。

この表紙を見て、ホラーだと思っていたので通り過ぎていました。
でも、とある書評で、ホラーではなくてとても「せつない小説」だと知って、
それならば読んでみようかな、とクリック。
ちょっと「せつなさ」に渇望中・・・

私が選ぶ小説と趣が違って、ひさしぶりの感触でした。
若い作家の感性なのかな。

そして、この小説は映画になっていたそうです。
Amazonプライムにありました。

映画DVDの表紙は本の表紙とぜんぜん違う・・・
ホラーじゃなくて、
どちらかというと、ちょっとだけサスペンス(せつな系の)?
主人公の男性の国籍などが違っているらしいけれど、
今度、見てみようと思います。
無料じゃなくて400円・・・だそうですが。
Amazonの案内をコピーします。


交通事故で視力を失い、父親と2人、静かに暮らしてきたミチルだったが、父の突然の病死で、たった1人の生活を始める。一見穏やかな生活だが、不安で孤独な毎日。そんな、ある朝、家のチャイムが鳴る。彼女がドアを開けると、そこには大石アキヒロが立っていたが、ミチルは気づかない。アキヒロは今朝、駅で起きた転落事故の重要参考人として警察に追われていた。彼は素早く家の中に潜り込み、それに気づかないミチルとの奇妙な同居生活が始まった。

記憶と変化

1年のうちで、爽やかにすごせる大事な5月が、
こんな暑い5月になってしまって、なんだかとっても損した気分。
どこかで帳尻を合わせてもらえたらいいのだけど。

小説の話です。
頭の中、すっかり大森署の竜崎署長でいっぱいになってしまい、
一旦クリアしないと・・・と思い、
ずいぶん前にダウンロードしていた小説を読みました。
村上春樹著「国境の南 太陽の西」です。
出版された当時に単行本を買ってきて読みました。1992年だそうです。

「ノルウェイの森」を最初に読んで、
その後、村上春樹作品を追いかけていた時期がありました。
たくさんの作品の中で、どういうわけか、
特に心に残ったのがこの作品でした・・・ 
でした・・・
でしたが・・・

さて、25年以上も昔に読んだ本。ストーリーはほとんど忘れていました。
でも、大人の男性が、品の良いバーで、大人の女性と、
とてもオシャレな会話をする・・・という記憶だけが鮮明(?)に。
その雰囲気が好きだったのかなあ~ 大人の恋愛だったよな~

だけど、
読み進むうちに、「え?!」 こんなだった?
「え~?」 イメージとぜんぜん違う!
というか、記憶がまるで間違っている。
あの頃、いいなあと思って読んだのは、いったい何だったのか?

あんなに性描写の多い小説だった?
主人公の男性は、かっこの良いことばかり言うけど、
結局、身勝手至極の男性じゃないの!
それって、村上春樹の憧れの生き方なのかな?
あんな女性に巡り合って、生涯をかける恋をしたいというのかな?
その女性だって、ものすごく身勝手。

掴もうとするとするっと逃げてしまう女性に翻弄され続けて、
身近に守らなければいけないあんなに大切な人たちがいるというのに・・・

って、もう最悪な気分で読み終えました。

そう、人の感じ方って、年齢とともに変化するものなのね。
自分のことながら、ちょっと驚いたけれど、
それが、歳を重ねるということなのです。
年月は変化を飲み込んでいくのだ・・・と思うに至りました。

・・・というか、面倒な色恋のストーリーよりも、
竜崎署長のひとことひとことに、スカッ!とするほうが、
今の私には大切みたいで、
人生重ねて、人格が軽くなったのかもしれません(汗)

昨日は都内に住む孫の運動会。
2時間かけて行ってきました。
子供たちの歓声は元気をもらえます。嬉しいひととき。

竜崎署長

久しぶりのKindle本のことです。
とんでもなく嵌ってしまった小説シリーズがあります。
しかも、熱病のレベルです。
何に熱病かというと、竜崎署長に・・・

あはは(笑ってごまかすしかない)

4月初め、いつものように★マークと読者のレビューを見て、
評判が良かったのでダウンロードした本がありました。
「隠蔽捜査」今野敏著 シリーズの第1作目です。

https://www.shinchosha.co.jp/matome/article/75/

すぐに気が付きました。これはたいへんなことになる!
私の趣味にピッタリ! 完璧に嵌る・・・

たいていは、Kindle本は寝る前に読み、すぐにダウンするので、
1冊を1週間~2週間もかけて読みます。
それが・・・この「隠蔽捜査」シリーズに限って、
昼間も、時間があれば読み耽り、1~2日で読み終わってしまう。

Kindleは怖いです。
読み終わると、「あなたにお薦め。次はこちら」と次の本に誘導します。
「購入」をタップするまでの躊躇など、微塵もありません。
かくして、シリーズ1、2、3、3.5、4、5、5.5、6、7、番外まで全10冊!
みんな読み終わってしまった・・・

「警察官僚(キャリア)は正義を貫けるか? 吉川英治文学新人賞受賞作。連続殺人、それは序章に過ぎなかった。」

警察小説です。
でも、犯罪小説とはちょっと違います。
好きなのでたくさん読んできた警察小説はたいていドロドロだったり、暗くて重たかったり。
推理部分にひかれて読んでいましたが、
こちらは、違うのです。
なんといっても、主人公の竜崎伸也です!(このシリーズでは大森署署長)
完全にノックアウトされました。

1~6まで読み続け、あと最後の1冊で終わってしまうと思い、
一旦別の本を読んでいました。
ガマン、ガマン、、、でも、他の本ではつまらない。
もうガマンできない。会いたい!竜崎署長に!
ということで、最後の7と番外の1冊を一気に読んで、ただいま脱力中です。

何が良いかを書くのは難しい。
読んでもらえばすぐわかる(多分?)

ところで、テレビドラマで「隠蔽捜査シリーズ」が放映されていたそうです。
それで、出演者を見たら、ダメ! 無理でした。
私がひたすらイメージしながら読み続けていた登場人物たちと、
竜崎署長、伊丹刑事部長、戸高刑事、だれもがあまりに違うから・・・
イメージが壊される!・・・ ということで、
Amazonプライムでも見られますが、絶対にドラマは観ません。

Kindleはモノクロですが、iPadのKindleアプリだとカラーです。
こちらは、iPadのKindleを開いてキャプチャした画面。
こんな感じで(シリーズ1作目はこれらの下)ずらーっと、
「隠蔽捜査」が並んでいる私のKindle・・・

次のシリーズ(神奈川県警刑事部長編)が発売されるまでじっと待つだけ・・・

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読書から思いを広げて

しばらく、夢中になれない本が続いていました。
でもこのところ、楽しく読めています。そんな本の中から。

久しぶりに、読み終わってすぐに、もう一度読み直したくなった本です。


『霞町物語』 浅田次郎著

最初は気が付かず、読み進むうちに、
あ、この短編集は、連作短編集なのだ!と納得(相当鈍い!)

つまり、主人公の子供のころや、特に多感な青春時代をメインに、
ひとつひとつの出来事を短編にまとめて(時系列ではないが)書かれた本でした。
だから、読むほどに、主人公と家族、仲間たちの関係が紐解かれて行き、
それに引かれるようにのめり込んでいきました。

主人公の生まれ育った場所は霞町(現・西麻布)。
そして、彼らの年代はまさに私と同時代。
浅田次郎も同世代だからか、この時代のことがものすごく活き活きしている。
(自伝的小説と言われているけれど、それはどこまでか分からない)

まさに、私の青春時代が重なるようで、
(さすがに、主人公のような悪ぶった仲間とは縁はなく、ずっと大人しい青春だったけれど)
ホンダN360やフェアレディZ、ブルーバードSSSなどのあの頃の車たち、
湘南へ、御宿へ、女の子をナンパして海へ出かけ、あるいは麻布のディスコで踊る。
それらの映像を思い浮かべながら読み続ける間、
頭にはオーティス・レディングのドッグ・オブ・ザ・ベイが流れていました。

写真館で生まれ育った主人公と、その写真家である祖父と父。
そして、今は亡き祖母の物言いとしぐさの粋なこと。
最後は、悔しいかな、涙るいるい・・・
やっぱり浅田次郎ってうまいなあ~と、久々に感じた本でした。

ところで、余談ですが・・・
小柳徹を知っていますか?

どれほどの人が知ってるだろう?
子役から俳優、司会、歌も歌うマルチな活躍をしていましたが、
20歳で亡くなりました。
1948年8月に生まれ、1969年3月に終えた生涯。

東京から横浜を結ぶ第三京浜の入り口近く、
フェンスに激突して激しく炎上。
(私の記憶では、激突してフェンスを飛び越えて炎上・・・だったけど不明?)
運転していた小柳徹はそのまま亡くなったのでした。

そのニュースを聞いたショックは、今も記憶に残っています。
小柳徹のことはずっと好きだったので。

話が逸れた、のではなく、
この本「霞町物語」に出てくるのです。
第三京浜で車をぶっ飛ばしてフェンスを飛び越えて事故をおこして、
死んでしまった友人、彼の名はトオルでした。
(ネタバレのようだけれど、ストーリーに影響するネタバレではないです)

本を読みながらすぐに気が付きました。
同じ世代を生きていた浅田次郎は、きっと小柳徹の事故死のことをヒントに、
この部分を描いたのだろうなあ・・・と。
あの時、浅田次郎青年も、小柳徹の事故死にショックを受けたのだろうか?なんて。
いろいろと思いが広がる本でした。

その他・・・


『下町ロケット』 池井戸潤著


『ハゲタカ』 真山仁著

どちらも時間を忘れるように読みましたが、
ドラマにとりあげられたりしていて、
私の感想などは面映ゆいので・・・

こういった本にワクワク感をもつ私は、やっぱりミーハーなのだなあ~(^^ゞ
今さら何を納得しているんだか・・・

Kindle読書

ウドウロク

ちょっと重たい目の本が続いたので、
軽い本を読みたくて、有働さんのエッセイ本をクリックしました。

重たい本というのは、
村山由佳著「風は西から」 (過労死をテーマに)
中山七里「テミスの剣」 (冤罪をテーマに)
などです。

で、とっても楽しくて、一気に読んでしまった!
いいなあ~ 有働さん。

そして、一緒にクリックしたのが、これから読むのですが、
安住さん著「局アナ 安住紳一郎」もスタンバイしています。
楽しそうです。

Kindle本が一番不便なのがこんなときです。
「有働さんの本、面白かったから読んでみる?」と
周りの人に貸してあげられない。

Kindleに入っている本は自分だけで終わり。
読み終わって、古本屋さんに売ることもできない。

それなのに! 紙の本との価格差はほんのちょっとだけ。
もっと安くてもいいじゃない!と思います。

そうだ! 古本屋さんに売れないのだから、
せめて、もう読まない・もう削除していい、という本をクラウドから削除したら、
Amazonがポイントをくれる、というのはどうだろう?
そのポイントをためれば、次の本を買うときに使えるの!

そのくらいのサービスがあっても良くない?
と、思うのだけどAmazonさん、どうですか?

※記事をアップしたら、URLを記載したために、大きく本のCMが表示されました。
最近、こんなのが、ブログの機能に加わったみたいです。
しかも、Amazonで購入ってボタン付きです。
決して私がamazonとアフィリエイトの契約をしているわけではありません。
この画像のリンクからAmazonで書籍を購入しても、私はぜんぜん利益がありません。
念のため(^^ゞ
でも、面白かったので、良かったらどうぞ、です。

※(6/30)その後、やっぱり本のURLを削除して、画像にしました(^^ゞ

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かこさとしさんの絵本

書こうと思って、写真は用意したりしてるのに、
どんどんと日にちが過ぎてしまいます。

5月2日、絵本作家のかこさとし(加古里子)さんが亡くなられました。
92歳だったそうです。

「からすのパンやさん」

もう、ほんとうに長い長いお付き合いの絵本です。
我が家の3人の子供たちに、どれだけ読んであげたでしょう。
みんな大好きでした。

そりゃそうです。
絵本のページをひらけば、あらゆるものがパンになっていて、
テレビパン、チューリップパン、キツネパン、やかんパン、てんとうむしパン
パンダパン、えんぴつパン、だいこんパン、ひこうきパン、おそなえパン、ぶたパン、
いったいいくつあるんだろう。

子供たちは小さな指で、ひとつひとつパンを指しては、
かえるパン~ ペンギンパン~ はさみパン~ ゆきだるまパン~ と
それはそれは楽しそうに読み上げていました。

そして、いずみがもりのからすのパンやさんには、
オモチちゃん、レモンちゃん、リンゴちゃん、チョコちゃんと
4羽の子供たちがいて、毎日大さわぎ。

可愛くて、楽しい楽しい絵本でした。

そんな子供たちも成長すると、
やがて今度は、孫たちが我が家にお泊りするようになって、
また新品の「からすのパンやさん」が本棚に並んでいます。
5歳から1歳まで、まだしばらくは、読み聞かせることが続くでしょう。

そんな絵本を描いたかこさとしさんが亡くなったことを聞き、
小さかった子供たちのあの笑顔や歓声が頭の中に蘇りました。

素晴らしい絵本を読ませていただいて、心から感謝しています。
ありがとうございました・・・

エンタメ列記

相変わらずの、中身の無いエンタメメモです。

最近観た映画(ほとんどはAmazonプライム)
・オリエント急行殺人事件(旧作)
・ブラス
・私を離さないで
・大統領の執事の涙
・きみに読む物語
・ターミナル
・舟を編む

同じくテレビドラマ
・プラチナタウン(WOWOWのドラマ)

Amazonプライムなので、公開はちょっと(だいぶ)前が多いです。
特に連休中は仕事がほとんど無かったので、
夜になると、テレビの前に座り込んで映画を観ていました。
観て良かったと思う映画も、そうでもない映画もありますが、
そもそも、どんなに頑張っても、観たいと思う映画のほんの僅かしか、
観ることが出来ずに閉じる一生です。
ちょっとの時間があったら、観ておきたい。

そしてこれは本にも言えることで、
読みたいと思う本のほんの僅かしか読めない人生。
とにかくページをめくりたい、とKindleに本をダウンロードして寝る前の読書。

でも、この頃、眠りに落ちるまでに一瞬?と思うほど早くて、ぜんぜん読めない。
月に1冊くらいしか読んでいないと思います。

最近読んだ本は・・・
・日の名残り(カズオ・イシグロ)
・八月十五日に吹く風(松岡圭祐)
・おらおらでひとりいぐも(若竹千佐子)
・シャーロック・ホームズ対伊藤博文(松岡圭祐)
・風は西から(村山由佳)

でも、この頃は外れが多い・・・(自分にとって)
私には、ワクワクしたり、ウルウルしたり、早く次を読みたい、
と思うことが少ない本ばかりでした。
だから、余計に眠くなるのかな・・・?

エンタメ好きな私が、映画も観る気が起きない、
本も読みたくない、そして音楽も聴く気がしない・・・となったら、
きっと、ほとんど骸状態だと思います。
ということで、列記するだけのエントリーだけど、元気の証拠です。

※なんだか残念だなあと思うのは、
アイドルに全く興味のない私が唯一、顔と名前の一致するTOKIOが、
あんなことになってしまって・・・と。
エンタメついでに呟いてしまいました。

私を離さないで

「中国の研究機関でサルのクローンを作ることに成功した」
というニュースを知りました。
なんだかとてもぞっとしました。

先日まで読んでいたのは、カズオイシグロの「私を離さないで」という本です。

この本を題材にテレビでドラマがあり、それを見ていましたので、
そのうち原作を読んでみようと思っていて、
Kindleの電子本で目に留まってダウンロードでした。

この本の主人公は、「提供」するために人工的に命を受けた子供たち。
「臓器移植」「クローン人間」などの重たいテーマを含んではいますが、
カズオイシグロが描こうとしたのは、そこの部分ではなくて、
そんな異常で閉ざされた彼らの世界の中でも、
ごくあたりまえの感情、
揺れ動く心や、不安、安堵、喜び、そして友情、愛情など、
普通の人間としてのさまざまな葛藤を描きたかったのだと思います。

テレビドラマでは描ききれていなかった、深い世界でした。

ただ・・・ こんなことはあってはならないと思いつつ、
もしかしたら、これに近いことがすでにスタートしているのかも?
と思いながら読んでいたら、
中国のサルのクローンのニュースです。

ああ、やっぱり・・・
自在にクローンを作りたいと思う人間がかならず居て、
ひそかに研究は進み、
やがて、誰かの利益のために誕生させられたクローンが、
当たり前のように私たちの目の前を歩く世の中になるのかも。

すごく耐えられない光景だけど・・・

※映画が公開されています。まだ見たことはありませんが。
その映画のYouTubeもありましたのでご紹介・・・

関ヶ原

映画館での映画は久しぶりになりました。

映画は「関ヶ原」です。

少し前に、山本兼一著「修羅走る関ヶ原」を読みました。

この本は、関ヶ原の合戦に臨んだ武将たちを、
戦いの時系列に合わせて、リレーのようにひとりひとりをとりあげ、
その武将の心の動き、戦う姿を力強く描写し、
関ヶ原を俯瞰図のように見下ろして書かれている。
臨場感にあふれ、ハラハラどきどきしながら読み進み、
歴史小説と簡単に片づけられない新鮮さがあって、感動しました。
本当の関ヶ原の合戦ってこうだったのだろうなあと、イメージも深まりました。

読み終わると、公開中の「関ヶ原」を見てみたい、と気持ちが膨らんで、
本日、いそいそとシネマへ足を運んだのでした。

「修羅走る関ヶ原」は、関ヶ原の1日のみを完璧に追っていましたが、
映画「関ヶ原」は、ここに至るまでの秀吉、家康や石田三成のかけひき、
合戦のあとの、いよいよ徳川の野望が実るときまでを描いています。

本を読んだあとなので、なかなか面白かったです。

でも、歴史(関ヶ原のころの)の予備知識がないと、
展開が早く、また人々の会話が早口で、何を言ってるのか?
誰がどうなのか? 分からないまま進んでしまうのでは?と思いました。
少なくとも、主要の武将たちの立場を知らないと、
ストーリーの中でだんたん分かっていく・・・という期待は難しそう。

それから、出演した俳優たちですが・・・
私は、惹かれる人は誰もいない映画だったので、
誰かに入れ込むこともなく、おかげで淡々と見ていた気がしました。
(惹かれる俳優がいると、もっと楽しかったと・・・)

歴史ものは、本でも映画でもドラマでも、
一人の武将の描き方がみな違います。
かなり大きく違う場合もあって、がっかりする時も。
今回、けっこうそれがあって、私的にはかなり残念だったけれど。
でも、映画自体は、とても良かったです。

ひとつだけ・・・
無理やり、三成と伊賀の女との恋を挿入するのは、ちょっと引いた・・・
映画はどうしても、色恋を添えて膨らませたいのだろうと思うけれど、
すごく違和感・・・ ちょっと文句・・・

夏休みなのに雨・・・

世の中のお盆休みに合わせて、
私もちょっとお盆休みしています。
夜は当然のように映画鑑賞です。
今夜の映画は「ラストエンペラー」
公開日:1987年 監督:ベルナルド・ベルトルッチ
出演:ジョン・ローン ピーター・オトゥール 坂本龍一

ちょうど30年前の公開。かなり古い映画になりました。
当時から、中国のその時代の歴史については全く興味がなく、
映画を観ようとも思わなかった。
それが、最初のきっかけは浅田次郎「蒼穹の昴」シリーズで、
近代化する前の中国の歴史に触れる機会が増えて、
一度観てみたいと思うようになりました。

特に、浅田次郎の「蒼穹の昴」シリーズ最新刊、
「天使の蒙塵」第1巻、第2巻を(特に第1巻)を読んで、
これは絶対に映画を観ておかなくちゃ、と思ったのです。

ラストエンペラー 愛新覚羅溥儀のものがたり。

愛新覚羅溥儀という名前は、
幼いころに、母の口から時々耳にしていました。
母が溥儀の名前とともに何を言っていたのかは、
まったく記憶にありませんが。
でも、母の口から聞いたということも頷けます。
溥儀は1967年に没しています。
遠い歴史の存在のように思ってしまうけれど、
私の生きてきた時代と重なっていたのですから。

今更ながら、自分が生まれて育った時代というのは、
大きな歴史が動いていた時代そのものだったと、
激動の時代そのものだったと、、思い当たるのでした。

っていう話はともかく、
私はエンターテインメントとして映画を観たし、本を読むので、
このエッセイももちろんエンターテインメント話です(^^ゞ

ディレクターズカット版だったので、
なんと3時間40分!
知らなかったので、のんびり見てたら長すぎる!
やっと終わったときは、かなりヘロヘロになりました。
映画の感想はいろいろな人が書いているので・・・
ただひとついいたいことは、
溥儀をはじめ、みんなしゃべるのは英語!
どんなに話に入りこもうとしても、そこが壁になって・・・
それがとても残念でした。

映画を観るきっかけになった本はこれです。

やはり浅田次郎は面白いです。
(1巻が主に溥儀の話で、
2巻は春雲や文秀が出てきて、涙します)

そして、今読んでいるのはこちら。

「黄砂の籠城」松岡圭祐著

こちらは日清戦争後に北京で起きた義和団事件の話で、
日本人の柴五郎の叡智と勇気でこの窮地を沈めていったストーリー。

なんだか、「日本人とは」とか「日本人なら読むべき」
というような宣伝の仕方をしているようで、
そういうのは好きじゃないから、気に食わないのだけれど、
私は単にエンターテインメントです。
「蒼穹の昴」と共通の時代、綾のように絡まる糸から
ひっぱられて読んでいます。
面白いです。

長くなったけど、雨が降っちゃって、
思うことが叶わなくなってしまったので、
出先に持ち込んだSurfaceを前に、長々とキーを打っていました。
あ~ 夏の日が恋しいなあ~